海外拠点のオレオレ詐欺グループは逮捕できるか?実際の事例を解説
特殊詐欺の中でもオレオレ詐欺は、高齢者をターゲットとした詐欺として有名です。
ニュースでも頻繁に取り上げられるようになったオレオレ詐欺ですが、実は最近、海外を拠点としたオレオレ詐欺のグループが増えてきています。
なぜ、日本人を対象とした詐欺であるにも関わらず、海外を拠点として詐欺を実行するのでしょうか?
この記事では「海外を拠点としたオレオレ詐欺が増えている理由」を実際にあった事例も交えて解説していきます。
自分が被害に遭った詐欺グループが海外を拠点としていた場合、どう対処すればよいのかも併せて解説していきたいと思います。
それでは早速見ていきましょう。
海外拠点のオレオレ詐欺の手口
海外拠点のオレオレ詐欺の事例として、タイのリゾート地・パタヤから日本国内向けに
「振り込め詐欺」電話を行なっていたとして、日本人15人が逮捕された事件があります。
この事件の手口は、簡単に言ってしまえば「数撃ちゃあたる作戦」です。
まずみなさん、オレオレ詐欺の手口にはどんなイメージがありますか?
多分、ほとんどの方は「お金持ちの高齢者を狙い撃ちにして、
詐欺グループの方から電話がかかってくる詐欺」というイメージを持っているかと思います。
しかし、今回のタイの振り込め詐欺事件で発覚した海外拠点の詐欺手口は、みなさんがイメージしている手口とは全く違います。
具体的には、日本人宛の架空請求ハガキや架空請求メールをランダムに送信し、それを見て引っかかった人からの電話に応じるという手口です。
いまどき架空請求ハガキや架空請求メールに引っかかる人なんて滅多にいませんが、
それでも心配性の方や判断力の鈍った高齢者の方は引っかかってしまうことが多いです。
ここまで読んでみると「海外拠点のオレオレ詐欺は数撃ちゃ当たる作戦なのはわかったけど、
なんでそんな非効率的な詐欺をやっているのだろうか?」と疑問に思う方もいるでしょう。
確かに、数撃ちゃ当たる作戦は効率が悪いと言えます。
しかし、海外拠点の詐欺グループがこういった手口で詐欺をするのには、止む負えない理由があるのです。
その理由とは、海外を拠点としているため、日本国内の情報を詳しく把握できないということです。
日本国内の詐欺グループのように、お金持ちの高齢者を事前にリサーチすることができれば、
当然、海外の詐欺グループもピンポイントに詐欺の電話をかけることでしょう。
しかし、海外を拠点としている詐欺グループは、事前にリサーチしたり、日本の同業者と連携したりすることはできません。
そのため「数撃ちゃ当たる作戦」で詐欺をやっていくしかないのです。
海外を拠点としてオレオレ詐欺をする理由
海外拠点のオレオレ詐欺の手口について分かっていただけたところで、
なぜ海外を拠点としてオレオレ詐欺をしているのかを解説していきます。
日本国内で詐欺をすれば、特定の人物をピンポイントでターゲットにできるにもかかわらず、
なぜ非効率的な手口を使ってまで海外を拠点とするのでしょうか?
詐欺グループが海外に拠点を置く理由は、主に法律や技術の裏をかくためだと言われています。
たとえ自分がお金を支払ってしまったのが詐欺グループだと発覚しても、
海外を拠点としていた場合、どうすればいいのか分かりませんもんね。
詐欺グループがどこの国のどこの地区にいるのかが分かっても、すぐに地元警察が動いてくれるとは限りませんし、なにより裏で糸を引いている地元組織がうまく情報をごまかす可能性だってあります。
そういった点から、詐欺グループは手間のかかる手口を使うことになってでも、海外を拠点とするようになったのです。
海外拠点のオレオレ詐欺はどう対処すればいい?
自分宛に届いた架空請求ハガキや架空請求メールが、
海外拠点のオレオレ詐欺だということが発覚した場合、対処すればよいのでしょうか?
自分宛てのハガキやメールが詐欺だと分かったら、以下のように対処してください。
・むやみに反応・返答しない
・警察に通報する
たとえ詐欺だと分かっていたとしても、むやみに反応や返答をしないようにしましょう。
海外拠点のオレオレ詐欺は、引っかかった人からの電話に応じるといった手口なので、
自分がなにかしらの反応や返答をした時点で「引っかかった人」と認定されてしまいます。
その時は詐欺だと分かっていても、忘れた頃に電話がかかってくることもあるので気をつけてください。
また、海外が拠点かどうかに関わらず、詐欺だと分かったらすぐに警察に通報するようにしましょう。
「自分は引っかからなかったから」と言ってほったらかしにしてしまうと、
別の人が詐欺の被害に遭ってしまうかもしれないので、必ず警察には連絡を入れるようにしてください。
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まとめ
海外拠点のオレオレ詐欺について解説してきましたが、いかがでしたか?
タイで日本人が摘発された事件からもわかるように、最近は海外拠点の特殊詐欺グループが増えてきています。
基本的には「数撃ちゃ当たる」手口で詐欺を実行してくるので、引っかかる人は少ないかと思います。
自分宛に怪しいハガキやメールが届いた場合は、すぐに警察に通報して、ほかの被害者を出さないようにしましょう。